トンボちゃんと活じいがテーマを紹介。「進化を続ける証明写真機じゃ!」

【進化する証明写真機ストーリー】“スピード”や“美しさ”だけじゃない。“電子申請”や“セキュリティ”を助けるものへ

駅やスーパーなど、身近な場所にたくさんある証明写真機。履歴書やパスポートの証明写真を撮影した人も多いことでしょう。“手軽に証明写真を入手できる”ことはもちろん、現在では情報セキュリティを確保したネットワーク通信機能などによって、飛躍的にサービスが広がっています。その止まらない進化を探ってみました。

目次

トンボちゃん&活じいの四コマ漫画。証明写真機で撮影した画像がスマホにも転送できることを紹介。

登場人物

活じい

活じい…金属活字じいさん。活字としてのキャリアは144年。長い経験で培われてきたDNPグループに関する豊富な知識で、いろいろなことを教えてくれる生き字引的な存在。

トンボちゃん

トンボちゃん…印刷物の見当合わせ※トンボから生まれたキャラクター。きっちりした性格で、曲がったことが大嫌い。細かな気遣いで活じいをサポートします。

  • 【印刷用語:見当合わせ】見当とは、多色印刷において各色版の重ね合せる際の位置精度のこと。版面にトンボといわれるレジスターマークを入れて、見当を合わせるようにしている。

わずか15秒でプロ並みの写真が完成!
証明写真機「Ki-Re-i」の“きれい”の秘密。

DNPの証明写真機「Ki-Re-i(キレイ)」

DNPは、2006年にコニカミノルタから証明写真事業、写真関連商品の製造販売事業などを譲り受けて、1980年代から展開してきたDNPの写真関連の事業を拡大。DNPグループで運営している証明写真機「Ki-Re-i(キレイ)」は、2020年10月現在、国内の設置台数がNo.1です(※当社調べ)。

この「Ki-Re-i」には、印刷のプロフェッショナルであるDNPならではの、写真を“きれい”にする秘密があります。

“きれい”の秘密 その1 : 高度な画像処理技術

証明写真機「Ki-Re-i」には、印刷会社としての長年のノウハウを活かした高度な画像処理プログラムやカラーマネジメントシステムが導入されています。「肌を明るく見せたい」「元気で健康的な肌色にしたい」「シミやクマを消したい」といった撮影者のニーズに合わせて、肌色や肌質の補正ができるメニューも搭載されています。

美肌補正の効果を示す画像。左が補正前、右に補正後が並んでいる。

肌を明るく見せる美肌補正の効果

“きれい”の秘密 その2 : 多方面からのライティング

ライティングの面でも、多くの証明写真機が、撮影者の正面のカメラ側だけに光源があるのに対して、「Ki-Re-i」は写真スタジオの仕組みを応用して、撮影者の背面なども含め、合計5つのストロボを配置しています。これにより、顔はもちろん写真全体を自然に明るくすることができるのです。

「Ki-Re-i」のストロボの位置(前に1つ・背側に4つ)を写真で紹介

「Ki-Re-i」には正面・背後に5つのストロボが配置されています。

“きれい”の秘密 その3:「昇華型熱転写」方式による写真プリント

「Ki-Re-i」は、「昇華型熱転写」方式による写真プリントです。これは、色の3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンのインクが塗布されたインクリボンをプリンター内部で加熱し、受像紙などにインクを熱拡散(昇華)させてプリントする仕組み。加熱する時間によって、インクの量を微細かつ連続的に調整できるため、色の階調などを美しく滑らかに表現できます。
かつては、「色移り」や「色褪せ」といった課題もありましたが、オーバーコート層という保護膜をつけることで解決。保存性も高まりました。

昇華型熱転写の説明図

昇華型熱転写記録材

  • 転写フィルムに均一に薄くコーティングされている3色のインクをサーマルヘッドで加熱して昇華させ、受像紙に転写してカラー画像を再現させています。

こうした「Ki-Re-i」の高い機能は、DNPが設計段階から関わり、システム開発はもちろん、内部のパソコンやライト、課金用の機器の選定も行うなど、証明写真機の全体を独自で組み上げているからこそ実現できているのです。

ネットワーク通信機能が搭載された証明写真機が、“電子申請”や“スマートフォン連動”のサービスの主役に!?

近年、ネットワーク通信機能を搭載することで、証明写真機が“写真を撮影する場”から“写真を活用する場”へと進化しています。

進化その1 : スマートフォンとの連動

スマートフォン専用アプリの活用によって、「Ki-Re-i」で撮影した証明写真の再プリントやスマートフォンへの保存が可能になりました。また、スマートフォンで撮影した日常の写真を「Ki-Re-i」でプリントできるサービスも始まるなど、携帯情報端末との連動による写真の活用が広がっています。

進化その2:マイナンバーカード交付の電子申請が可能に!

マイナンバーカード交付の電子申請も、「Ki-Re-i」ならではの機能のひとつ。
適切な規格の写真を用意すれば、郵送やネット経由でも申請できますが、「Ki-Re-i」を使うと、申請用の写真撮影はもちろん、必要書類や顔写真を行政機関に送る手続きまで、画面の指示に従って、その場で完了させることができます。

今後は、「Ki-Re-i」を使った電子申請を、大学等の教育機関の入学試験や民間の資格試験の申請などに広げていく計画です。

「Ki-Re-i」のQRコード読み取りイメージ

「Ki-Re-i」の操作画面

  • 郵送で届いた個人番号カード交付申請書のQRコードを所定のスキャナーにかざして、ガイダンスに沿って操作/撮影するだけで申請までの手続きが完了します。

進化 その3 : 顔写真の収集・管理サービス

全国各地にある「Ki-Re-i」を使って、利用者を特定した上で顔写真を収集・管理するサービスも実施しており、社員証等のIDカードの発行などに活用されています。

このサービスを使うと、社員は自分の都合がいい時間に、自宅や利用駅の近くなど、街なかにある「Ki-Re-i」で撮影して、IDカードの作成・更新につなげることができます。総務・人事部門にとっても、自社内での一括した顔写真の撮影やデータの収集・管理などの負荷を軽減し、背景や顔の大きさなどが統一された高品質な写真を使用してIDカードを発行することができます。

この仕組みは、社員証だけでなく、学生証、会員証、入館証、受検票や資格免許など、多くの企業や団体、各種の施設などに展開可能です。

用途が大きく広がる証明写真機。
“密を避ける本人確認”などで、ニューノーマル時代の新しいセキュリティに!

現在、あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」が広がり、IT関連のサービスを利用する際の情報セキュリティの強化と本人確認の重要性が高まっています。こうしたニーズに対しても、証明写真機を活用した電子申請が有効になります。
具体的に、「Ki-Re-i」を使った本人確認によって、コンサートやエンターテイメントのイベント、スポーツの試合等のチケット転売防止につなげるなど、セキュリティ対策用途での活用などが期待されています。
また、全国各地に多くの台数が設置されている「Ki-Re-i」を活用することで、利用者が職場等に集まる必要が無くなり、“密”にならずに利用できる「ニューノーマル=新常態」の構築にもつなげることができます。


“素早く・きれいに”はもちろん、ネットワークを経由した電子申請によって、“ニューノーマル”の時代に求められる身近なインフラとして進化し続ける証明写真機。DNPは今後も「Ki-Re-i」の強みを最大限に活かし、人々と社会に新しい価値を提供していきます。

活じい

証明写真機でできることが、こんなに増えていたんじゃな。近所で申請できて、操作も簡単じゃとは。わしら高齢者にも役立ちそうじゃ。

トンボちゃん

そうよ! サービスがどんどん広がっているから、注目してね!

-ミニコラム- 活じいの開発豆知識
“精緻さ”と“タフさ”を共に極める証明写真機の開発

活じい

証明写真機に使われるインクリボンは、厚さ4.5μm(1μm=0.001mm)ほどのフィルムに、DNPが独自に開発した染料をグラビア印刷(凹版印刷)でコーティングしてつくるのじゃ。そのコーティングの厚さは、なんと1μm以下! 毛髪の太さがおよそ50〜100μmだから、いかに薄いかがわかるじゃろう。しかもこのフィルムは、約1mもの幅の、大きなロール状になっており、その全面にムラがないよう均一に塗らなければならぬ。インクリボンの製造には、ものすごく精緻な技術とノウハウが必要なんじゃ。

昇華型熱転写記録材の製造風景

インクリボン製造の様子

製造した製品をチェック

また、証明写真機の本体は、過酷な環境に長期間設置されても正常に動作する必要があるため、タフな製品にしていくための開発が必要なのじゃ。例えば設置する場所の温度。製品として保証する温度を5〜30℃と設定しておるが、開発の段階では、太陽光の降り注ぐ炎天下から、吹雪などに見舞われる寒冷地まで、さまざまな環境に設置して、動作に問題がないかという評価実験を行っておる。-20℃の環境でも評価実験をしたという記録も残っておるのじゃ。

CMのイメージ画像

CMでもDNPのI0T証明写真機「Ki-Re-i」が紹介されています。こちらも、ご覧ください。

https://www.dnp.co.jp/brand/article-03