持続可能性社会の扉を開く、期待の素材!? 広がる機能性フィルムの可能性

環境配慮パッケージの発表会をきっかけに、持続可能性社会に貢献するフィルム素材の存在を知ったネクストくんたち。生活の多彩なシーンで活用できるその可能性にふれ、議論は尽きないようです。

  • 持続可能性社会の実現を目指して
  • さまざまなシーンで使われる機能性フィルム
  • 素材代替で産み出される新たな価値とは

主な登場人物

ネクストくん
入社3年めのDNP社員。自称アイデアマンで、業務を通じて世の中を変える何かを生み出したいと夢見る。目下の悩みは、「そろそろいじられキャラを卒業したい」こと。

センパイ
ネクストくんの良き理解者として、日々行動をともにする入社5年めのDNP社員。マーケティングリサーチが専門で、「生活者目線!」が口癖。

持続可能性社会の実現を目指して

この前、DNPの環境配慮パッケージ「GREEN PACKAGING」の発表会に行ってきたんだけど、今どきの包装ってすごく進化してるのね。勉強になったわ〜。

僕も行きました!幅広い分野でパッケージを製造しているDNPには、環境配慮に取り組む責任がありますよね。 2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」にもあっています。

持続可能な植物由来の原材料を使用したパッケージ

持続可能な植物由来の原材料を使用したパッケージ「GREEN PACKAGING」

ポイントは、フィルムの進化って言ってたわ。パッケージに使われるフィルムって石油から作られているイメージだったけど、最近は植物由来の材料から作るケースが増えていて、従来より温室効果ガスが約10%も削減できて、しかもリサイクルもしやすいそうよ。

ボクも気になって調べてみたんですけど、どうやらフィルムの機能的な進化はそれだけじゃないみたいです。暮らしのさまざまなシーンで、従来素材の代替としてフィルムが活用できるようですよ。

フィルムって、つまりプラスチックよね。薄くて軽いから加工しやすいのはわかるけど……。

いわゆる機能性フィルムと呼ばれるものには、大きく分けて「光を制御する」「中身を護る」「表面を強くする」「表面を彩る」「異種材料を接着する」「電気を通す」という6つの特性があるようです。それらを組み合わせることで、多様な活用法が実現できるんです。

さまざまなシーンで使われる機能性フィルム

例えば、どんな使い方が考えられているの?

すでに実現しているものでは、スマートフォンのバッテリーに使われるパウチです。従来の金属缶をフィルムに代替することで、より軽く、小さくすることに成功しました。これは、強度が高く、密封性に優れるといった、フィルムの「中身を護る」特性が利用されています。最近のスマートフォンがどんどん薄く、コンパクトになっているのは、このバッテリーのフィルムパウチが大きく貢献しているようです。

へ〜、そうなんだ。バッテリーがフィルムパウチになれば、スマートフォンと同じように軽量化が求められる電気自動車でも使えそうね。

それももう実現しているみたいですね。自動車関連ではほかにも、高硬度・耐候性・耐摩耗性の機能を持つフィルムを透明樹脂に貼ることで、従来のガラスより大幅な軽量化を果たした製品もあります。これは、フィルムの「表面を強くする」特性が活かされています。

軽く薄いフィルムが使われたバッテリーパウチ

高硬度・耐候性・耐摩耗性を持つフィルムを転写した曲面樹脂ガラス

いろいろと研究が進んでいるのねえ。そういえば、タブレット端末のタッチパネルにフィルムが使われているというのも聞いたことがあるわ。

それは、フィルムの「電気を通す」特性を利用していますね。低抵抗・高透過の透明導電フィルムを貼ることで、細かな動作も感知できるのです。ほかに身近なところでは、ヨーグルトのフタなんていうのもあります。これも「中身を護る」特性で、防汚性を備えたフィルムによってヨーグルトのような粘り気のあるものを弾き、フタの液残りを防いでくれます。

気づいたら、すでにフィルムは生活の色々なシーンで利用されているのね。

2人とも、フィルムの実力に気が付いたようだね。ちなみに今話に出てきたものは、すでにある何かの機能の代替として使われているケースだ。その先には、“新たな価値を生む”フィルムの研究も進んでいるぞ。

素材代替で産み出される新たな価値とは

既に開発されているものでは、表面に微細な凹凸を刻むことで「光を制御する」特性を活かし、農作物の裏側にも光を当て、植物工場の生産性向上に役立てる農業用シートは、新たな価値を生むフィルムになるのではないかな。

電気を使わず、地面のシートを取り替えるだけで生産性が上がれば、世界の貧困問題の解決につながるかも。

そうやって考えていくと、いろいろなことが実現できそうな気がしてきました。光の反射を制御できるなら、逆に拡散させることで照り返しや温度上昇を低減する床、とかもできないかなあ。夏場のスポーツイベントで役に立ちそう!

「電気を通す」特性を応用すれば、フィルムを貼った自宅の窓に天候やニュースを電光掲示板のように表示できたら便利かも。電車の窓に、見えている風景の説明とかが表示されても楽しそう。車内広告や屋外広告などでも、これまでにない演出ができそうね。

「異種材料を接着する」特性を使えば、ロボットのボディにフィルムを貼り付けることで、人肌みたいにできないかなあ。ロボットって金属の素材が多いし、どうしても冷たくて無機質な感じがするから、人間の皮膚みたいなやわらかい触り心地になったら、より身近なパートナーになる気がします。

アイデアは尽きないな(笑)。とにかくフィルムは、薄くて軽く、加工しやすいという特徴に加え、近年の技術革新でさまざまな機能を付与できるようになり、その可能性は大きく広がっている。ただ注意してほしいのは、技術ありきで考えていたら、新しい付加価値は生み出せないということ。いつの時代もイノベーションは、「こんなことができたらいいな」という生活者視点の閃きから始まるもの。2人ともそれを忘れずに、社内外のネットワークを活かしてアイデアを形にしていってほしい。

ネクストくんのブレストメモ

持続可能な社会を実現するために、2030年までに達成すべき国際目標として掲げられている「SDGs」。政府はもちろん、企業レベルでSDGsを達成する具体的な取り組みが求められています。これは単なるスローガンではなく、「SDGsに合致しない事業は生き残れない時代」がまもなく訪れるということ。言い換えれば、SDGsへの取り組みは、さまざまなプラスの価値を生み出す入り口でもあります。
DNPは、高機能フィルムをはじめとする高度な技術力をベースに、独自の生活者視点と社内外の多彩なネットワークを掛け合わせ、“誰一人取り残さない持続可能な社会”を目指しています。

共創・協働に向けた取り組み

さまざまな情報がつながり、互いに作用し始めた現代。ビジネスの課題を解決するには、多彩なパートナー企業との共創・協働が欠かせません。
DNPグループの印刷を起点としたさまざまな分野への事業展開を支えてきたのも、社内外の豊富なネットワークを活かした「共創・協働」でした。
そこで培われた「発想をカタチにするチカラ」と「社会が求める価値を発見するチカラ」を強みに、これからも新たな社会的価値を創出し、企業の課題解決に寄与していきます。

    生活者一人ひとりのより良い未来を彩る、新たな社会的価値の創出のために
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