環境マネジメント

DNPは持続可能な社会の実現に向けて、事業活動と地球環境との共生を絶えず考えており、行動規範のひとつに「環境保全と持続可能な社会の実現」を掲げています。
環境法規の遵守はもとより、あらゆる事業活動において環境との関わりを認識し、「気候変動の緩和と適応」、「資源の効率的利用」、「生物多様性の保全」などのテーマについて、目標を掲げて取り組みを進めています。

長期ビジョン

DNPは、サステナブルな社会の実現に向けた「2050年のありたい姿」を示すものとして、「DNPグループ環境ビジョン2050」を掲げています。

「DNPグループ環境ビジョン2050」

DNPは、持続可能な社会の実現に向け、P&Iイノベーションによる新たな価値の創出により「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」を目指します。

脱炭素社会(気候変動の緩和と適応)
自社拠点での事業活動に伴うGHG(温室効果ガス)排出量実質ゼロを目指します。 製品・サービスを通じて脱炭素社会の構築に貢献していきます。
循環型社会(資源の効率的利用)
バリューチェーン全体で資源を効率的に利用し循環させることで、最大限の価値を提供します。
自然共生社会(生物多様性の保全)
バリューチェーン全体での生物多様性への影響の最小化と、地域生態系との調和を目指します。


対応するSDGs

  • 6 安全な水とトイレを世界中に
  • 7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 12 つくる責任つかう責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 15 陸の豊かさも守ろう

達成状況を測る指標および実績

DNPグループ環境中期目標(2024年度更新)

DNPは2024年4月、国際基準である「1.5℃目標」に適合するように、温室効果ガス(GHG)削減目標の上方修正を行いました。また、資源循環率や水使用量削減等についても、2030年度目標に更新し、活動を進めていきます。
なお、事業ポートフォリオの転換等により、集計対象が変更となりました。中期目標の更新に伴い、2019年度数値を更新しました。

テーマ 2030年度中長期目標
GHG排出量削減 GHG排出量を2019年度比46.2%削減
資源循環率向上 不要物全体で資源循環率70%を達成
水使用量削減 水使用量原単位を2019年度比30%削減
環境配慮製品・
サービスの売上高拡大
スーパーエコプロダクツの総売上高比率を30%に拡大

2050年カーボンニュートラルに向けたロードマップ

2050年カーボンニュートラルに向けたロードマップです。2050年に自社拠点でのGHG排出量(Scope1+Scope2)を実質ゼロすることを目指します。中間目標として2030年度に2019年度比46.2%削減を掲げます。省エネ活動、高効率機器への更新、事業ポートフォリオの転換、再生可能エネルギーの導入を行い、また、次世代エネルギーの導入にも取り組んでいきます。

短期目標

GHG排出量削減目標(Scope1+Scope2)

項目 2019年度(基準年) 2024年度 2025年度 2026年度 2027年度 2028年度 2029年度 2030年度
排出量
(千トン-CO2
1,062 839 794 750 705 661 616 571
削減率 21.0% 25.2% 29.4% 33.6% 37.8% 42.0% 46.2%

マネジメントシステム

方針と体制

DNPは、「DNPグループ行動規範」のひとつに「環境保全と持続可能な社会の実現」を定めており、具体的な活動に結びつけるため、「DNPグループ環境方針」、「DNPグループ環境ビジョン2050」および「DNPグループ生物多様性宣言」を定めています。

DNPは、グループ全体の環境活動を統括する組織として「サステナビリティ推進委員会」を設け、事業領域ごとの国内外の活動を統括する組織として各事業部・グループ会社に環境委員会を設けています。各委員会にはそれぞれ事務局および推進室を置いています。

サステナビリティ推進委員会は、代表取締役社長を委員長として本社基本組織の担当役員によって構成され、サステナビリティの観点から中長期的なリスクを管理し、事業機会の把握や経営戦略への反映を担っています。その中で、グループ全体の環境方針や目標、計画などの審議・決定を行い、計画推進・目標達成状況をチェックしています。

各事業部・グループ会社環境委員会は、サステナビリティ推進委員会の決定と事業領域の特性をふまえて、海外拠点を含めた活動を展開しています。

DNPは、グループ全体の環境活動を統括する組織として「サステナビリティ推進委員会」のもと、環境マネジ メント主管部門を設けています。また、事業部門ごとに 推進する組織として「事業部・グループ会社環境委員会」を設けています。各委員会にはそれぞれ事務局および推進室を置いています。 サステナビリティ推進委員会の役割は次の3つです。 (1)DNPグループ環境方針、目標、計画などの審議、決定 (2)事業部・グループ会社環境委員会の活動方針、目標、計画の承認 (3)事業部・グループ会社環境委員会の計画推進・目標達成状況のチェック、フォロー サステナビリティ推進委員会のもとにある環境マネジメント主管部門の役割は次の3つです。 (1)DNPグループ環境方針、目標、計画の立案と委員会への答申 (2)委員会で決定したDNPグループ環境方針、目標、計画の事業部・グループ会社環境委員会への周知、推進状況のチェックおよび活動支援 (3)事業部・グループ会社環境委員会の推進状況(成果、施策の進捗度など)の委員会への報告 各事業部・グループ会社環境委員会の役割は次の3つです。 (1)自事業部・グループ会社環境方針、目標、計画などの審議、決定 (2)自事業部・グループ会社環境委員会の計画推進・目標達成状況のチェック、フォロー (3)委員会の定期的開催 各事業部・グループ会社環境委員会のもとにある推進室の役割は次の3つです。 (1)自事業部・グループ会社環境方針、目標、計画の立案と委員会への答申 (2)委員会で決定した事業部・グループ会社環境方針、目標、計画の全サイトへの周知、推進状況のチェック、フォロー (3)全サイトの推進状況(成果、施策の進捗度など)の委員会への報告 各事業部・グループ会社環境委員会のもとには、技術・生産グループ(エコ製品開発グループ、温暖化防止グループ、産業廃棄物削減グループ、VOC・PRTRグループ、環境保全グループ、生物多様性グループ)、地域対策グループ、オフィス・労働環境グループといった組織があります。

環境マネジメントシステム

DNPは、環境目標を定め、継続的に活動に取り組んでいます。また、取り組みを実効的なものとするため、ISO14001が発行される前の1993年から、独自の環境マネジメントシステム(EMS)を構築しています。

DNPグループ環境マネジメントシステムは、企業理念を頂点にして,その下に行動規範があり,この理念と規範に基づきサステナビリティ推進委員会が環境ビジョンを掲げています。 サステナビリティ推進委員会のもと、環境マネジメント主管部門が「DNPグループエコレポート」を作成し、各事業部・グループ会社環境委員会が「サイトエコレポート」を作成します。この2つのツールを骨格として、半年ごとにPlan-DO-Check-Actionのサイクルを回します。

ISO14001認証取得状況

このEMSをさらに有効的なものとするため、内部環境監査として、1996年から「エコ監査」を実施しています。監査によって、万一、是正処置が必要となった場合は該当サイトへ「是正処置要求書」を発行し、サステナビリティ推進委員会の管理のもとで是正管理しています。

環境マネジメント体制(環境報告書) 577KB(PDFを開く)

環境教育

DNPは、社員の環境保全意識の向上と環境目標達成に必要な知識、管理ノウハウ等の習得を目的に、地球環境問題に対する国内外の動向、環境関連知識と諸法令の内容、DNPの環境保全への取り組みについて、階層別、職群別、機能別の環境教育を実施しています。

教育名 コース名/研修内容 開講年度 対象者 受講者数 教育時期
2021年度
(名)
2022年度
(名)
2023年度
(名)
新入社員導入教育

環境対応(必須)

環境問題の基礎知識と
DNPの環境保全への取り組み
1994年 新入社員全員

317※

249※ 273※ 入社時
ビジネススキルセミナー

環境・化学物質(選択)

各種環境諸法令
廃棄物管理
1999年 業務に関係する社員

135

95 112 年1回
モノづくりスキルセミナー

環境

DNPの環境への取り組み
2023年 生産活動に関わる全職種
 管理職班長までの全社員
5,354 随時

※新入社員導入教育の集計年度に間違いがあったため、修正しました。

DNPの取り組み