脱炭素社会

気候変動の影響は年々深刻さを増し、環境・社会・経済に大きな影響を及ぼしています。この気候危機に対し、「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けた取り組みの加速が求められており、そのなかで企業の果たすべき役割の重要性が一層増しています。DNPは、気候変動をはじめとするさまざまな環境課題の解決に取り組むことで、社会課題を解決するとともに、人々の期待に応える新しい価値を提供していきます。

脱炭素社会へ向けた取り組みと目標/実績(2023年3月までの活動実績)

2050年目標
自社事業活動によるGHG排出量の削減2050年までに実質ゼロにする
項目 2030年目標 2022年度実績
GHG排出量削減 GHG排出量を
2015年度比40%削減
2015年比: 36.5%削減
2022年度排出量:763千トン
2015年度排出量:1,201千トン
輸送環境負荷削減 2025年目標 2015年比:19.6%削減
2022年度原単位:1.14kℓ/億円
2015年度原単位:1.42kℓ/億円
輸送燃料使用量売上高原単位を
2015年度比15%削減

DNPの環境に関する主要データ

DNPは2024年4月、国際基準である「1.5℃目標」に適合するように、温室効果ガス(GHG)削減目標の上方修正を行いました。また、資源循環率や水使用量削減等の目標も2030年度に向けて上方修正し、活動を進めていきます。

DNPグループ環境中期目標(2024年度更新)

気候変動への取り組み

TCFD提言に沿った気候変動関連情報開示

DNPは国際的な枠組みであるTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)が提言するフレームワークを活用して、気候変動が事業に及ぼすリスクと機会について透明性を保ち、統合報告書やWebサイト等の媒体を通じた情報開示の質と量の充実に取り組むことで、ステークホルダーとの対話を進めていきます。

GHG排出量の削減

サプライチェーン全体でのGHG排出量削減の取り組み

DNPは、製品のライフサイクル全体でのGHG排出量の削減が重要と考え、自社の製造段階だけでなく間接的に排出するサプライチェーン全体でのGHG排出量(Scope3)について、主要海外サイトを含めて算定し、削減に努めています。
DNPは原材料調達段階の排出量が最も多いため、主要サプライヤーに対し2025年までにSBT取得を促すことで削減を推進していきます。

DNPは、DNPグループのサプライチェーン全体でGHG排出量を削減するように取り組んでいます。自社拠点での排出量だけではなく、資材製造から出荷後の加工、最終製品の使用や廃棄までを含みます。

サプライチェーン排出量

2022年度のScope1・2・3の排出量(国内と海外の合計)は5,130千トンでした。そのうちの2,750千トンが原材料・資材の調達、620千トンが最終製品の輸送、460千トンが最終製品の廃棄、170千トンが原材料・中間製品の輸送となります