マテリアリティの特定

DNPは、健全な社会と経済、快適で心豊かな人々の暮らしは、サステナブルな地球の上で成り立つと捉えています。DNPがめざす「より良い未来」の実現に向けて、社会とDNPがともに持続的に成長するための重要課題(マテリアリティ)を特定していきます。
マテリアリティの特定にあたっては、社会課題の網羅的な把握、DNPが事業活動を行う上での中・長期的なリスク(変動要素)の特定・評価、DNPと社会・ステークホルダーにとって重要性の高い社会課題の特定と優先順位付けを行っています。
また、価値の創出とそれを支える経営基盤の強化に向けて、「CSRマネジメント重点テーマ」を選定し、サプライチェーン全体におけるマネジメントの強化を進めています。

DNPがめざす「より良い未来」

DNPが実現していくより良い未来のイメージ

より良い未来

マテリアリティの特定プロセス

マテリアリティの特定プロセスを3段階で定義します。初めに、社会課題の把握。市場の変化やメガトレンド、各ステークホルダーにおける重要性、SDGsやGRIスタンダード、ESG社会評価項目などの国際的枠組み等から社会課題を網羅的に把握します。次に、社会課題の特定・優先付け。企業理念・事業戦略との関連性、短・中・長期的なリスクと機会の特定、経営への影響評価により、DNPと社会・ステークホルダーにとって重要性の高い社会課題を特定し、優先順位付けを実施します。最後に、マテリアリティの特定。社内関連部門、外部有識者、社外役員との意見交換を実施。サステナビリティ推進委員会、経営会議、取締役会での議論・承認を経て、DNPにおけるマテリアリティを特定します。

社会課題の把握

DNPは、経済・社会・環境の変化や課題を的確に把握・分析し、「価値の創出」と「経営基盤の強化」の両輪で持続可能な社会より良い社会、より豊かな暮らしの実現をめざします。

DNPの事業活動に関連深いリスク(変動要素)

経済関連のリスク

各国・地域とグローバルな市場における経済活動の短期および中長期の変動要素
ビジネスモデル/技術/製品・サービス等の開発の加速
デジタルトランスフォーメーション(DX)やグローバルネットワーク等の加速
各種経済指標の急激な変動(国内外の景気・業界動向・消費意欲・物価・為替・GDP他)
世界経済の地政学的要因によるバランスの変化や分断化 など
経済活動の基盤となる制度や市場動向の変動要素
資本主義の見直し、バーチャルな経済圏の確立等による金融インフラの変動
情報インフラ関連の変動(GDPR等各種ルール・規制の強化/緩和、情報セキュリティへの脅威他)
天然資源の枯渇、エネルギー・資源の供給不足や制限、価格の高騰 など

社会関連のリスク

人的資本と人権に関する変動要素
少子高齢化や労働力不足、雇用の流動化の加速
多様な社会で生きる多様な人々の尊厳に関する課題の変化
あらゆる人が心地よく生きるための諸条件の変化(心身の健康・安全・衛生他)
サプライチェーン全体における人権リスク対応の重要性の高まり など
健全な社会の構築に向けた制度や市場動向の変動要素
各国・地域の法制度・政治制度の変更、サプライチェーン上のリスク対応の強化
地政学的リスク/カントリーリスクの拡大
文化や制度・ルールの違いによる各種リスクの顕在化 など

環境関連のリスク

あらゆる企業活動の土台となる地球環境の持続可能性に関連する変動要素
気候変動による自然災害の頻発・激甚化、渇水や洪水等の水リスクの高まり
プラスチック汚染や生物多様性の損失の加速 など
地球環境保全に関連した制度や市場動向の変動要素
気候変動リスクや自然関連情報等の開示の強化、グローバル化
GHG排出量の規制強化、エネルギー関連施策の見直し、循環経済への移行の加速
環境ポジティブな製品・サービスの市場拡大、技術革新の加速 など
価値の創出

リスクを事業機会の拡大のチャンスに変え、SDGs達成に貢献。事業活動を通じて社会課題の解決を目指します。

経営基盤の強化

CSRマネジメントにおける重点テーマを定め、PDCAを推進することで、想定されるリスクの影響を最小化します。

事業化事例 (DiscoverDNP記事)